2011年11月2日水曜日

千代田区番町 撮影;2011.10.29

◎TOKYO PHOTO  ; BANTYO 29.10.2011









千代田区番町界隈を歩く。番町の名前は、徳川家康が江戸城の西の守りを固めるため、この地に「大番組」と呼ばれた警備役の旗本を住まわせたことからで、武家屋敷が建ち並ぶ一帯だったという。明治期になると華族や要人たちの邸宅になりその後文化人たちも多く住むようになった。

靖国通りから大妻通りに入り、御厩谷坂(おんまやだにざか)という変わった名前の坂を下る。むかし徳川家の厩舎があったから付けられた名前。三番町にある大妻女子大学の前を通り右折すると、「番町文人通り」と呼ばれる通りに出る。与謝野晶子、島崎藤村、有島武郎…など明治から昭和にかけて文人が住んだという。いまは緑に囲まれたローマ法王庁大使館や女子学院や千代田女学園などの学校、ハイグレードなマンションが建ち並ぶ。

三番町と四番町は行人坂で分けられ、一番町は反対側。交通量が少なく道路もゆったりしていて、坂が街に趣を加える。さらに年数の経った巨木や塀の佇まいが明治や昭和の頃をしのばせてくれる。

番町中央通りから五味坂、内堀通りに出ると、向こうに都心環状線や濠、皇居が見える。二松学舎大学の隣のイタリア文化会館のえんじ色に目を奪われる。周囲の木とマッチして鮮やか。

photo ; 宇都宮 保
文 ; 長谷川

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