2012年3月14日水曜日

根津・谷中・千駄木(1)

◎TOKYO PHOTO  ; NEDU_YANAKA_SENDAGI NO1 11.3.2012








根津・谷中界隈の路地を廻るのは楽しい。戦災も大規模開発もまぬがれたため、昭和以前の風景が残っている下町情緒たっぷりの街。狭い路地が縦横無尽に走る。消防車も入らない狭い道だから火事など出さないように、木造の昔ながらの建物で寄り添いながら暮らしている。

映画のセットと見間違えるほど美しい木造3階建ての日本家屋は、「はん亭 根津本店」。明治時代に建てられ関東大震災と空襲を乗り越えてきた。東日本大震災時にはこの古い木造三階家も大いに震えたが必死で耐え、ごく僅かな損傷で済んだとのこと。串揚げの専門店として人気が絶えない。

豆腐の専門店「根津とうふ工房 須田」で昼膳をいただいた。温かい豆乳、自家製掬い(すくい)豆腐、油揚げ朴葉味噌、主菜(たけのこの煮物)、香の物、味噌汁、ご飯(この日は山菜ご飯)、デザート(この日は豆乳プリン)。いっぺんに並ぶのではなく、スタッフが頃合いを見計らいながら運んできてくれる。ひとつひとつの量は多くないが、全体には結構な量がある。数組の順番待ちで少し待ったが、上品な味の豆腐料理に舌鼓を打つ。

路地裏の空き地には猫が数匹、陽だまりの中で佇んでいる。カメラを向けても動じることはなく、こちらをじっと睨んでいる。古い木造家屋を利用した雑貨やカフェなどの小さなショップが多いのもこの地域の特徴。若い店主が趣向を凝らし、自分スタイルの店を造り出している。店先に飾られる看板や暖簾、幟などを見ながら歩く。

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html

photo ; 宇都宮 保 
文;長谷川 京子

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