2012年3月13日火曜日

地方編 川場村(群馬県)2







川場村の農道を歩いていたら石仏に出会った。少し厳しい顔をしているが味わいある。風雨にさらされながら、ずっと昔から"村の守り"となってそこに佇んできた。川場村にはかなりの数の石仏があり、中でも、子どもを思う親の慈悲溢れる子育慈母観音や「持って帰って、縁の下で逆さまにし、上から熱いお湯をそそぐとお金持ちになる」という言い伝えがある西向き道祖神、南北朝の戦乱の後、高さ20メートルの岩肌に供養のために刻まれた33体の岩観音などは広く知られているという。

川場村の背後には標高2,158m、上州武尊山がそびえる。日本百名山及び新・花の百名山に選定されている名峰。北アルプスの穂高岳と混同しないよう上州武尊山(じょうしゅうほたかさん)と呼ぶ。神話の日本武尊(やまとたける)とつながりがあり、前武尊山頂上には日本武尊像が建立されていて山岳信仰の霊場ともなっている。

この山のルートは多岐にわたる。川場村からは武尊高原川場キャンプ場から入るコース、片品村からは花咲の武尊牧場スキー場から入るコース、水上町藤原の宝台樹キャンプ場を過ぎ裏見の滝で駐車して武尊神社から入るコースなど。初心者向けには武尊自然観察遊歩道もある。静かな山歩きを楽しめるが、長時間かかりロープや鎖、梯子が架けられた要注意個所も多く、クマなど有り難くない出現も時にあるらしい。

川場村には世田谷区との間で区民健康村相互協力協定という制度があり、世田谷区民健康村「ふじやまビレジ」「なかのビレジ」を拠点に、世田谷区の公立小学校5年生が2泊3日のさまざまな田舎体験を楽しむという。また道の駅『川場田園プラザ』は「関東好きな道の駅 5年連続第1位」という人気の場所。広い敷地に物産館、ビールやパン工房、ミート工房、ミルク工房、ちびっ子ゲレンデやブルーベリー公園などを持ち大人も子どもも楽しめる。

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
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http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html

photo ; 宇都宮 保 
文;長谷川 京子

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