2012年4月2日月曜日

国立新美術館(2) アンデパンダン展

◎TOKYO PHOTO  ; THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO no2. 24.3.2012

国立新美術館で『第65回 日本アンデパンダン展』が4月2日(月)まで開催されていた。会場は広く、日本全国から集まる相当数の作品が展示されている。油絵が中心だが、メッセージ性の強いインスタレーションや工芸、立体彫刻などの作品も展示されている。今年の特徴は昨年の東日本大震災を受けて、津波で壊された被災地の姿や心象風景を描いた作品が多かったことだろうか。被災地の子どもたちの絵画も飾られ、未来への希望を感じさせるコーナーになっていた。

アンデパンダン展とは、フランスで1884年以降開催されている無鑑査・無褒章・自由出品の美術展の名称。会費を払えば誰でも自由に無審査で出展できる。日本でも戦後1947年から開催され、日本アンデパンダン展として日本美術会の主催で65回目を迎えたという。

会場をじっくり回っていると、あちこちにグループができて合評会が行われていた。初出品者の人たちが集まって一緒に他の人の作品を見たり、自分の作品について説明したり感想を言い合ったり、講師らしき人が作品について解説したりしている。“自分は暗い絵が好きでどうしてもそういう絵を描いてしまうが、それについてはどう思うか”などの問いに対して夫々が応えたりしていて面白い。

3月25日には「私たちは3.11とどう向き合うか」のテーマでアートフォーラムが、3月31日には「時代が求める表現とはー日本アンデパンダン展1964~未来へ」と題したシンポジウムも行われた。その膨大な作品数と作品に込められた想いとエネルギーに圧倒され、最後は集中力を切らしてしまった。

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html

photo ; 宇都宮 保 
文;長谷川 京子

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