2012年9月10日月曜日

東京藝術大学 藝祭 2012(geisai-No2)

◎TOKYO PHOTO  GEISAI2012 no2  ;  8.9.2012












東京藝術大学の藝祭では、室外に飾られた神輿オブジェや学生たちが着ている法被柄のおどろおどろしいさにインパクトがあった。日本画・邦楽チームは、取手校周辺の水田に生きる生命力溢れたカエル達をテーマにした巨大な上下のガマガエルの神輿を作った。先端芸術表現・音楽環境創造チームは、ヒンドゥー教のガネーシャに起源を持つ仏教の守護神のひとつ歓喜天をテーマにした神輿。象頭人身の形像が不気味だ。これらの作品は、藝祭終了後の引き取り手を探しているとのことで、引き取り手募集中の看板が立てられていた。

美術学部を入ってすぐ左手奥に陳列館がある。昭和4年に建てられた赤煉瓦造の由緒ある建物で、こちらでは1階で先端芸術表現課による「先端2012展」が、2階では「谷川岳高山植物図鑑原画展」が開かれていた。谷川岳に生息する貴重な高山植物を保全することを目的とした群馬県みなかみ町の「谷川岳エコツーリズム推進協議会」の依頼により、油画技法材料研究室の8名の学生・卒業生が中心となり植物図鑑の原画を制作。ほぼ2年間の歳月をかけて40種の植物図を完成させたという。細密な筆致で谷川岳に咲く高山植物の可憐な姿を捉えていて、描く人によって微妙にタッチが違うのも面白い。見応えのある展示だった。

1階では先端芸術表現科による「GEISAI SENTAN2012」。藝祭で展覧会を開催するのは今回が初めてとのこと。絵画、立体、写真、映像、音、インスタレーションといったさまざまな表現手法の20余りの作品が並ぶ。若者たちが現代をどう捉え、何を表現しようとしているのか。一つひとつが興味深い。

※東京都市モノローグ2011年の総集編(漂流する東京)
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto1.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto2.html
http://www.utsunomiya-design.com/photograph/tokyophoto3.html

photo ; Utsunomiya Tamotsu
text;Hasegawa Kyoko

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